原料原産地表示の義務化に伴う規約・施行規則の一部変更について

 平成29年9月1日、全ての加工食品(輸入品は除く。)について原料原産地表示を義務化する旨の食品表示基準の一部を改正する内閣府令が公布・施行されました。この食品表示基準の改正に伴い、包装食パンの表示に関する公正競争規約及び同施行規則についても、この改正された食品表示基準の条文等に対応させる等のため、同規約及び規則の一部変更が行われました。主な変更点は、以下のとおりです。なお、詳しくは、規約及び施行規則の内容をご確認ください。
(令和元年7月5日、公正取引委員会及び消費者庁認定、承認。令和元年7月29日官報告示)

 ❶

 公正競争規約の必要表示事項に「原料原産地名」の項目を追加
食品表示基準が変更され、輸入品を除く全ての加工食品に原料原産地表示が義務化されたことから、食品表示基準に準拠して、必要表示事項に原料原産地名の項目を追加しました。

 

 

 ❷

 施行規則の必要表示事項の表示基準(第2条第1項第4号)に「原料原産地名」の表示基準を追加
「原料原産地名」については、食品表示基準の規定に従い、使用した原材料に占める重量割合が最も高い原材料(重量割合上位1位の原材料)について表示する必要があります。重量割合上位1位の原材料が小麦粉等の加工食品の場合は、国産品にあっては「国内製造」と、輸入品にあっては「○○製造」(○○は原産国名)と表示します。ただし、国産品にあっては「○○製造」と○○部分に都道府県名その他一般に知られている地名を付して表示することもできます。また、小麦粉等の加工食品の原材料の製造地に代えて、小麦等の生鮮食品の名称と共にその原産地を表示することができます。

 

 

 

<代表的な表示例>    
[パターンA]   [パターンB]
名  称 食パン
原材料名 小麦粉(国内製造)、糖類、バター、パン酵母/乳化剤、イーストフード、V.C
   
 
名  称 食パン
原材料名 小麦粉、糖類、バター、パン酵母/乳化剤、イーストフード、V.C
原料原産地名 国内製造(小麦粉)

 

 

 ❸

 施行規則の一括表示欄の記載方法(第2条第2項第2号、第3号)について、「添加物」及び「原料原産地名」の表示の事項欄を設けずに記載する方法を追加
「添加物」及び「原料原産地名」の事項については、食品表示基準において事項欄を設けずに表示する方法を規定しており、規約の施行規則においてもそれを明確化するために、「添加物」については原材料名の欄に原材料と明確に区分して表示することができる旨、「原料原産地名」については対応する原材料名の次に括弧を付して表示することができる旨の規定を追加しました。

 

 

 ❹

 施行日及び経過措置期間
今回の原料原産地名に係る公正競争規約及び施行規則の施行期日については、それぞれ、「規約の変更について・・・認定の告示があった日から施行」(官報告示のあった日から施行)と定められています。ただし、経過措置期間として令和4年3月31日までは変更前の規約・施行規則の規定の例によることができます。
また、平成27年4月の食品表示法及び食品表示基準制定に伴う平成28年12月の公正競争規約及び施行規則の変更については、経過措置期間は令和2年3月31日までとなっています。

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